あきたノート

【秋田市】道の駅あきた港の「うどんそば自動販売機」

秋田市の『道の駅あきた港』に、昭和レトロな雰囲気が漂う「うどんそば自動販売機」があります。

長年愛され続けていて根強いファンが多いので、土日には自販機の前に行列ができていたり、テレビや新聞などでもたびたび特集されています。

2015年にはNHKの「ドキュメント72時間」でも紹介されました。

うどんそば自販機の写真

 
【2023年4月追記】
※道の駅あきた港(セリオン)のうどんそば自販機は、2023年4月29日に大型メンテナンスで外装がリニューアルされました。
 

うどんそば自販機

うどんそば自販機がある『道の駅あきた港』は、秋田市土崎にあります。

 
道の駅あきた港の中には「ポートタワーセリオン」「セリオンリスタ」「セリオンプラザ」の3つの建物があります。

うどんそば自販機があるのは、ガラス張りの屋内緑地公園「セリオンリスタ」の1階です。

セリオンリスタ

販売している商品は「天ぷらそば」と「天ぷらうどん」の2種類です。

【追記】2024年6月1日に価格が350円に改定されました。

注文ボタン

自販機の横に、七味唐辛子が入ったビンが紐でぶら下げられています。休憩用のテーブルの上にも七味のビンが置かれています。

七味唐辛子のビン

お金を入れて商品のボタンを押すと、調理終了までのカウントダウンが始まります。
よく見ると液晶ではなくニキシー管を使って数字を表示しています。

ニキシー管

25秒ほど待つと、自販機中央の取出口から商品がゴトンと出てきます。

商品取り出し口

うどんの上には天ぷらと刻みネギがのっています。

出来立てのうどんはつゆが熱々で、お手軽なのになんだかホッとする美味しさですね。

麺は秋田市土崎の金坂製麺所で作られているそうです。

天ぷらうどん

こちらは天ぷらそば。そばの上に天ぷらと刻みネギがのっています。
こちらも美味しいですよ。

天ぷらそば

これらの麺や具材を下準備して、容器に入れて自動販売機へセットする作業は、毎日手作業で行われています。

中にセットできる商品の数には限りがあるので、商品の売れ行きを見て追加補充する作業も行われます。

自動販売機なのに妙にアナログで人の手がかけられているところが、うどんそば自販機の面白いところでもありますね。

14食ぐらいを販売してお湯切れになってしまうと、お湯が沸くまで40分ぐらい待たされることもあります。

すぐに食べたいときは困りますが、これもレトロ自販機ならではの味わいです。
手書きのPOPや看板もこれまた味わい深いです。

お湯切れの時の様子

佐原商店時代、そして今

このうどんそば自販機は、以前は秋田市土崎の『佐原商店』の前にありました。

佐原商店の前

屋外にあった時の様子

ここにはうどんそば自販機の他にハンバーガーやジュースやタバコの自販機もあって、ベンチとテーブルがあって24時間365日いつでも利用できるので、地元民に人気のスポットとなっていました。

休憩スポット

ベンチとテーブル

真夜中でも「うどんそば」の自販機の明かりが灯っていて、紐でぶら下げられた七味唐辛子のビンが誰もいない中で静かに風で揺れていたり、自販機の前で誰かがうどんやそばが出来上がるのを待っていたり。

時には寒空の下でタクシードライバーや長距離トラックのドライバーが、美味しそうにうどんやそばをすすっていたものです。

夜のうどんそば自販機

一時期は自販機の調子が悪くて、取出口からお湯と麺がドバッとあふれてきたり、お湯が多すぎて薄くなったつゆがなみなみと入っていたりもしましたが、これもまた良い思い出です。

あふれそうな様子

うどんそば自販機は何度も修理を繰り返しながら40年以上もの間愛され続けていたものの、自販機を管理していた佐原商店が2016年の3月31日に閉店。

お店は取り壊されて更地になり、自販機も撤去されることになりました。

その後、うどんそば自販機は『道の駅あきた港』に引き取られ、2016年の4月29日から「セリオンリスタ」の1階で販売を継続することになりました。

佐原商店の店主が、今でもこのうどんそば自販機を管理しています。

現在の様子

以前と異なり、営業時間は17時までになってしまいました。

しかし建物の中に設置されているので、雪や潮風が吹きすさぶ中で稼働していた頃に比べると故障しにくくなったのではないでしょうか。

うどんそば自販機全景

テーブルとイスの数も増えたので、ゆっくり座って食べることができます。

休憩コーナー全景

お持ち帰り用パック

ポートタワーセリオン1階の土産物コーナーでは、お持ち帰り用のうどんパックが販売されています。

熱湯で麺をほぐしてから一度お湯を捨て、新しいお湯と付属のつゆを入れると、自販機と同じ味を自宅でも再現できます。

持ち帰り用うどんパック

うどんパックのパッケージ

中のうどんも天ぷらも使い捨て容器も、自販機で販売しているものと同じです。
七味唐辛子は小袋に入っています。日持ちの関係なのか、刻みネギは入っていません。

【追記】2024年6月1日に「うどんパック」の価格が350円に改定されました。

中のめんつゆ

うどん完成図

そばの方は残念ながら持ち帰りパックが販売されていませんが、年に数回、年末年始やお盆などに期間限定販売されていますよ。

持ち帰り用そばパック

懐かしくて温かみがある、昭和レトロな「うどんそば自販機」。
ぜひ道の駅あきた港に立ち寄って、懐かしい味と雰囲気を楽しんでみてください。

詳細情報

施設名:道の駅あきた港(セリオン)
うどんそば自販機の営業時間:10時~17時
住所:秋田県秋田市土崎港西1丁目9-1
電話番号:018-857-3381
駐車場:あり

関連情報:うどん・そば自動販売機(道の駅あきた港)

 

2020-05-07
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